ツール
自転車のバルブを見分ける
キャップを外したバルブの先端は、どれに近いですか?
黄色の部分が見分けるポイントです。図は形を単純にした模式図です。
英式(ダンロップバルブ・ウッズバルブ・イングリッシュバルブ)
見分けるポイント
- ママチャリ用の洗濯ばさみ形(クリップ式)の空気入れで空気を入れている
- キャップを外すと、先端近くに大きめのナット(袋ナット)があり、その中に差し込まれた部品(プランジャー。虫ゴム式なら細いゴム管がかぶっている)がある
- 先端の中心にピンは見えない(ピンが見えたら米式)
- 太さは米式とほぼ同じで、仏式より太い
- 主な自転車
- シティサイクル(ママチャリ・軽快車)・折りたたみ自転車など日本の多くの軽快車
- 空気入れ
- 英式用のクリップ(トンボ)を付けた空気入れ、または英式対応と書かれた口金のポンプ。英式と仏式は先端のねじが同じため、英式・仏式兼用の口金を持つポンプもある。メーカー表示では英式で入れられる上限は仏式より低い(パナレーサーのフロアポンプで約500kPa)
- 空気圧
- 構造上、一般的なゲージでは正確に測れない。英式を米式に変える「エアチェックアダプター」を付けると、米式用のゲージやゲージ付きポンプで測れるようになる
- 虫ゴムは劣化しやすく、定期的な交換が必要(サイクルベースあさひは1年程度が目安としている)。キャップを付けておくと虫ゴムの劣化を遅らせられる
- 虫ゴムを使わない改良型の「スーパーバルブ」も売られている
- 英式のままで米式にする部品(エアチェックアダプター)がある。付けると英式専用の空気入れは使えなくなる
米式(シュレーダーバルブ・アメリカンバルブ・オート式)
見分けるポイント
- 車やバイクのタイヤのバルブと同じ形
- キャップを外すと、先端の中心に小さなピン(芯)が見える
- 太さは英式とほぼ同じで、仏式より太い
- 主な自転車
- 一部のマウンテンバイク・BMX・一部のクロスバイク・シティサイクル
- 空気入れ
- 米式対応の口金(米式・仏式兼用のオートヘッドなど)。英式用のクリップでは入らない。自動車やバイクと同じ形式なので、空気入れの設備も共通
- 空気圧
- 米式用のゲージやゲージ付きポンプで測れる
- リムの穴は英式と同じ大きさなので、英式のリムに米式チューブを入れることができる
- キャップを外すとピンが露出するので、ピンを押すと空気が抜ける
仏式(プレスタバルブ・フレンチバルブ)
見分けるポイント
- 3種類の中でいちばん細い
- キャップを外すと、先端に小さなナット(小ネジ)があり、回して緩めないと空気が入らない
- バルブの筒にねじが切ってあるものと、ないものがある
- リムが高い車輪では、バルブが長い(33mm・48mm・60mmなど)
- 主な自転車
- ロードバイク(ほぼすべて)・クロスバイク・スポーツ車全般(XC用のマウンテンバイクなど)・e-bike の多く
- 空気入れ
- 仏式対応の口金(仏式・米式兼用のオートヘッド、英式・仏式兼用の口金など)。英式用の空気入れでは入らない場合がある。筒にねじがないタイプは、空気入れによっては入らないことがある
- 空気圧
- 仏式用のゲージやゲージ付きポンプで測れる。パナレーサーによると、バルブ長(リムナットから小ネジ先端まで)が20mm以下だとゲージで弁を開けられず測れない
- 高い空気圧まで入れられるが、構造は華奢
- 仏式→米式、仏式→英式に変えるアダプターを先端に付けると、米式用・英式用の空気入れが使える
バルブの種類を変えるとき
リムのバルブ穴は英式と米式が同じ大きさで、仏式は一回り小さい。英式・米式用のリムに仏式チューブを入れるときは、穴のすき間を埋めるスペーサーが必要(使わないと仏式バルブの根元が傷む)。スペーサーには、ねじ付きの仏式バルブ用のもの(サイクルベースあさひの説明)と、ねじなしの仏式に使えるもの(ビーズ DVS187)がある。逆に、仏式用の小さな穴に英式・米式のバルブは通らない。穴を広げるとリムが弱くなることがあるので、仏式のリムには仏式のチューブを使う。仏式はリムの高さに合ったバルブの長さも選ぶ[2,3,9,10,13,14,18]
アダプター
- 英式→米式(エアチェックアダプター): 英式バルブのキャップ・袋ナット・プランジャーを外して取り付ける。米式用のゲージで空気圧を測れるようになり、米式対応の空気入れが使える。英式専用の空気入れは使えなくなり、ホイールによっては付けられない[3,4,7,16]
- 仏式→米式: 仏式の先端に付けると、米式用の空気入れ(ガソリンスタンドの空気入れなど)が使える。はめ合わせが甘いと空気が漏れるので、緊急用と考え、ふだんはバルブに合った空気入れを使う[2,9,15]
- 仏式→英式: 仏式の先端に付けると、英式用の空気入れが使える[2,15]
- ポンプ側の付属品: 英式用のクリップ(英式バルブクリップ)や米式バルブアダプターが付いた空気入れがある。付属品は機種ごとに違うので、買う前に対応バルブを確認する[5,6,17]
タイヤとチューブのサイズの選び方は 自転車タイヤサイズの見方 を見てください。
よくある質問
英式と米式はどう見分けますか?
太さはほぼ同じなので、キャップを外して先端を見ます。中心に小さなピンが見えれば米式です。先端近くに大きめのナット(袋ナット)があり、中に差し込まれた部品(プランジャー)があれば英式です。[4,8,12]
ママチャリ(英式)の空気圧をゲージで測れますか?
英式は構造上、正確には測れません。英式を米式に変える「エアチェックアダプター」を付けると、米式用のゲージやゲージ付きポンプで測れるようになります。ただし英式専用の空気入れは使えなくなります。[2,3,4,19]
ママチャリ用の空気入れで、ロードバイクやクロスバイク(仏式)に空気を入れられますか?
英式用の空気入れでは、仏式や米式には入らない場合があります。仏式の先端に付ける変換アダプター(仏式→英式・仏式→米式)を使う方法と、英・米・仏に対応した空気入れを使う方法があります。どのバルブに使えるかは空気入れの機種ごとに違うので、表示を確認してください。[2,5,6,15,17]
出典
- 日本規格協会「JIS D 9422:2021 自転車用タイヤバルブ(プレビュー版)」(2026/10/17 確認)
- サイクルベースあさひ「自転車チューブの種類と選び方(英式・仏式・米式バルブ)」(2026/10/17 確認)
- パナレーサー「製品Q&A(W/OとH/E、チューブの選び方、空気圧)」(2026/10/17 確認)
- パナレーサー「エアチェックアダプター(キャップゲージ付)ACA-2-G 取扱説明書(英式→米式 バルブ変換アダプター)」(2026/10/17 確認)
- パナレーサー「アルミ製フロアポンプ BFP-04AGA3 製品ページ(オートヘッド・英式バルブクリップ・バルブ別の最高空気圧)」(2026/10/17 確認)
- パナレーサー「ワンタッチポンプ BFP-02AGEZ2 製品ページ(対応バルブ・バルブ別の最高空気圧)」(2026/10/17 確認)
- Wikipedia(日本語版)「自転車用タイヤ(WO・HE・BE、フランス式表記とビード径の対応、バルブの種類)」(2026/10/17 確認)
- Wikipedia(英語版)「Dunlop valve(別名、使われている国、リム穴が米式と共通)」(2026/10/17 確認)
- Wikipedia(英語版)「Presta valve(軸径、リム穴、ロックナット、ねじ規格、アダプター)」(2026/10/17 確認)
- ビーズ株式会社(共同通信PRワイヤー)「英式リム採用自転車のためのバルブスペーサー DVS187-BK 発売(プレスリリース、2014年9月4日)」(2026/10/17 確認)
- bike-components(Schwalbe の仕様を掲載)「Schwalbe Inner Tube No. 13 for 26"(AV・DV・SV の外径と別名)」(2026/10/17 確認)
- Wikipedia(英語版)「Schrader valve(軸径、中心のピン、ガソリンスタンドでの充填)」(2026/10/17 確認)
- Yahoo!知恵袋「英式バルブと米式バルブはリムは共通かという質問(2024年)」(2026/10/17 確認)
- パナレーサー「サイクルチューブ 製品ページ(サイズ・バルブ一覧)」(2026/10/17 確認)
- 家電 Watch(インプレス)「自転車の仏式バルブを英式や米式に変換できるアダプター。空気漏れを防ぐには(スタパ齋藤、2023年6月22日)」(2026/10/17 確認)
- カインズ「バルブアダプター変換 英式変換 シルバー 32317 商品ページ(英式→米式)」(2026/10/17 確認)
- Yahoo!知恵袋「米式バルブに英式の空気入れでは空気が入らないかという質問(2019年)」(2026/10/17 確認)
- Yahoo!知恵袋「英式のホイールの穴に仏式のチューブを使えるかという質問(2016年)」(2026/10/17 確認)
- Yahoo!知恵袋「英式バルブだと空気圧をゲージで測れないのかという質問(2014年)」(2026/10/17 確認)