車椅子のタイヤ
後輪・キャスターのサイズの見方と、交換の前に確かめること
車椅子の後輪のタイヤは、今のタイヤの側面か、取扱説明書の仕様表にある 22×1 3/8・24×1-3/8・16×1.50 などの表記で探します。
書き方は自転車と同じですが、同じ「24インチ」でも 24x1-3/8(540)と自転車の 24x1.75(507)はリムの直径が違い、付きません。
空気圧・ブレーキの調整を伴うので、交換はお買い上げの販売店に相談するよう、国内メーカーの取扱説明書は案内しています。
車椅子のタイヤは3種類
| 部位 | 国内メーカーの資料にあるサイズの例 | 種類 |
|---|---|---|
| 自走用の後輪(駆動輪。ハンドリム付き) | 20・22・24インチ(22×1 3/8・24×1-3/8・20×1 3/8・22×1) |
エアタイヤ/ノーパンク |
| 介助用の後輪(主輪。ハンドリムなし) | 12・14・16インチ(16×1.50・14×1.50) |
エアタイヤ/ノーパンク |
| 前輪のキャスター | 5・6・7インチ | キャスタ車輪ごと |
- カワムラサイクルの仕様表では、同じシリーズでも自走用は22インチ(ハンドリム付き)、介助用は16インチ(ハンドリムなし)です。リクライニング型の RR52/RR53 は24インチ(
24×1-3/8)と16インチです - 松永製作所のネクストコアは、大車輪が自走用で20・22・24インチ、介助用で16インチ、キャスタが5・6インチです。ティルト&リクライニング型の FR-31TR は主輪12インチです
- キャスターは、カワムラサイクルの資料では「6インチ ニューソフト キャスタ車輪」のように車輪の単位で書かれていて、タイヤのサイズ表記はありません
後輪のサイズの見方(自転車と同じ表記)
24×1-3/8 は「外径の目安24インチ×幅1と3/8インチ」の分数表記(WO)、16×1.50 は小数表記(HE)です。分数と小数では、同じインチでもリムの直径が違います。
確実なのは、タイヤ側面の 37-540 のような ETRTO 表記の後ろの数字(ビード座直径)です。国内メーカーの取扱説明書はインチ表記だけでしたが、国内で売られている車椅子用タイヤには、ETRTO を併記した商品があります。
| 車椅子の表記 | ETRTO | 取り違えやすいもの |
|---|---|---|
24×1-3/8 |
37-540 | 自転車の 24x1.75 など(507)。直径が33mm違う |
22×1 3/8 |
37-501 | 同じ表記の 489mm(オランダ規格)、自転車の 22x1.75(457mm) |
20×1 3/8 |
37-451 | 自転車の 20x1.75(406) |
16×1.50 |
40-305 | 車椅子用にもある 16×1-3/8(349) |
14×1.50 |
40-254 | — |
- ETRTO はシンコーの車椅子用タイヤ(モノタロウの商品ページ)の表示です。
22×1 3/8には 501mm と 489mm の両方があるので、数字を必ず確かめてください(501 のページ) - カワムラサイクルの軽量モデルにある
22×1は、22×1 3/8と幅が違います。ETRTO は国内の資料で確認できませんでした - 表記の読み方は「自転車のタイヤサイズの見方」にまとめています
空気入り(エアタイヤ)とノーパンク
エアタイヤはチューブ入りで、カワムラサイクルの仕様表ではチューブはすべて英式バルブです。
- 空気圧は製品で違います。カワムラサイクルは22インチ460kPa(軽量の
22×1は700kPa)、24インチ400kPa、16インチ360kPa。松永製作所は自走用500kPa、介助用350kPaです。松永製作所とミキは、タイヤ側面の表示を確かめるよう書いています - 空気圧が低いと駐車用ブレーキが効きにくくなると、3社とも注意しています
- カワムラサイクルは、英式バルブのため単体の圧力ゲージでも正確には測れず、空気圧は目安になるとしています(バルブの違いはバルブの見分け方)
ノーパンクは、カワムラサイクル・ミキの「ハイポリマータイヤ」、松永製作所の「空気圧管理不要タイヤ(ハイブリッドタイヤ)」、日進医療器の「エアリー」などの名前で、後輪に使われています。
- 松永製作所は交換の目安を「お買い上げ後5カ年」(使用環境による)とし、ウレタン素材は水で加水分解してひび割れることがあると書いています
- ミキも、溝がない・ひび割れたハイポリマータイヤを使い続けると加水分解で劣化が早まるとしています
交換するとき
- タイヤだけか、車輪ごとか: ミキの販売店向けサービスマニュアルでは、エアタイヤはタイヤ・チューブ・フラップを交換し、ハイポリマータイヤは車輪ごと交換する手順になっています
- ハンドリム: 同じマニュアルでは、ハンドリムの交換はタイヤ・チューブを外してから行います
- ブレーキの調整: 駐車用ブレーキはタイヤ押えとタイヤのすき間(ミキの例で7〜12mm)で効きが決まります。タイヤの太さが変わると調整が必要です
- 交換時期: ミキは「溝がなくなったとき・ひび割れ」、カワムラサイクルは「トレッドパターンが薄い」状態を後輪の交換の目安にしています。キャスターは接地面の摩耗が目安です
- パンク: ミキは販売店か最寄りの自転車店へ、カワムラサイクルは虫ゴムの劣化やチューブの破損を取扱店に相談するよう案内しています。カワムラサイクルはタイヤ・チューブ交換の動画も公開しています
- タイヤやキャスターは、カワムラサイクル・松永製作所とも保証の対象外の消耗品です。カワムラサイクルは、純正部品以外による破損を保証の対象外としています
電動車椅子や海外製の車椅子には、3.00-8 のような小径タイヤを使うものがあります(3.00-8)。手動の車椅子とは別のサイズです。
このページは国内メーカーの取扱説明書と販売店の公開資料を突き合わせて整理したもので、特定の商品への交換をすすめるものではありません。車椅子は機種ごとに部品の指定があるので、交換の前に取扱説明書の仕様表とタイヤ側面の表記を確かめ、最終確認はお買い上げの販売店(福祉用具の取扱店)へご相談ください。